受け身の文といえばbe動詞を用いた受動態ですが、have を使って「してもらう」を表現することもあります。また、インフォーマルな口語ではbe動詞や have の代わりに get を使った表現方法もよく使われます。こういった表現にも慣れておきたいところです。
be 動詞と過去分詞を使った受動態
助動詞+受動態 で過去を表現するには完了形を使う
助動詞で過去を表現する場合は完了形になります。これは受動態を組合せる場合も同じです。
- He should have been invited to the party. (招待されてたはず)
されている: -ing の受動態
「される」ではなく「されている」と受動態を進行形で表現するには、 be being done
というかたちを使います。
- The roadside trees were being pruned last week. (街路樹が刈られてた)
be given: SVOO を受動態で表現する
たとえば “Someone gave him the news.” のような SVOO 型の文を、受け身の表現で言い換える場合、次のように2つの方法があります。
- He was given the news.
- The news was given to tim.
ちなみに、SVOO 型の文では次のような「誰かに何かを与える」系の動詞が使われます。
- give
- ask
- offer
- pay
- show
- teach
- tell
“It is said to” としての “be supposed to”
“be supposed to …” といえば「…することになっている」「…するべき」といった意味で使われるフレーズが思い浮かぶかもしれません。
- She was supposed to meet them there at 8 p.m. (そこで合うことになっていた)
- You are not supposed to do that. (それをするべきじゃない)
実はそれに加えて、”is said to” のような「…と言われている」という意味合いで使われることもあります。
- This movie is supposed to be great. (= This movie is said to be great.)
- She is supposed to have lost a lot of money by the financial crisis. (= She is said to …)
get hurt: be の代わりに get
受動態の be は get で置き換えることができます。こういった用法の get は特にインフォーマルな口語の文で使われます。
- I got invited to the party. (招待された)
- The earthquake paralyzed the transportation system, but fortunately nobody got hurt. (誰も怪我せずに済んだ)
ただしこの用法の get は、like や know のような、心の中の動きを表現する動作には使えないことに注意しましょう。
Get の使い方については以下の記事でまとめています:
“have something done” で「してもらう」
いわゆる使役構文のかたちですね。「髪を切ってもらう」とか「配水管を修理してもらう」など、自分が実際に手を動かさずに行なう (やってもらう) ことには have を使います。散髪について話すとき、have を使わない例と使った例とで意味を比べてみましょう。
- Claire is cutting her hair. (自分で 髪を切っている)
- Claire is having her hair cut. (髪を切ってもらっている)
「髪を切っている」というと最初に思い浮かべるのは、髪は美容室か理容室での光景ではないでしょうか。これを日本語のまま1のような文にしてしまうと、わざわざセルフカットしているのかと受け取られてしまいます。こういった、自分の手を動かしてやらないような「してもらう」ことには have を使います。他の例も見てみましょう。
- Alice had her car repaired last week. (整備士さんにやってもらう)
- I’d like to have another key made for Claire. (鍵を作ってもらう)
この用法の have は、主語の人物の意思とは関係ない第三者によって行なわれる (される) 物事にも使えます。
- Charlie had his wallet stolen. (盗まれた)
ちなみに、主にインフォーマルな口語では have の代わりに get を使えます。下の文は上と同じ意味になります。
- Charlie got his wallet stolen. (盗まれた)
参考
- Grammar in Use Intermediate Student’s Book 3rd edition UNIT 41-44
- 総合英語 Forest 7th edition p.144, p.158, p.231