“A trumped up load of horse crap” – フレーズの意味と例文を Better Call Saul S1E3 から

フレーズ
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海外ドラマ Breaking Bad のスピンオフ作品である Better Call Saul (ベターコールソウル) シーズン1エピソード3 (Nacho) に登場するフレーズの意味と使い方について解説します。各シーンの時間は Netflix での再生時間です。

I’m in a — A bit of pickle

01:25 頃。Jimmy が拘置所のような場所で弁護士である兄 Chuck に「見てのとおりまずい状況になってしまってね」と助けを求めるシーン。

As you can see, I’m in a — A bit of pickle.

Pickle はピクルスの単数形、つまり漬物。”in a pickle” でやっかいな状況やトラブルの中にいる、または困難な状況に立たされているという意味になります。”a bit of” が間に入ることで「ちょっとやっかいな状況にいる」と解釈できるでしょう。漬物の中にいる、というのは確かに困った状況ですが、一体どういったエピソードが語源になったのでしょうね。

A trumped up load of horse crap

01:51 頃。引き続き Jimmy と Chuck のやりとり。Jimmy が問われている罪について「そんなのでっち上げだ」というようなことを言うシーン。

That is a trumped up load of horse crap, Chuck. Come on.

“a trumped up load of horse crap” と7語もあるととても長く感じるものの、3つに分割すると意味が分かってきます。それぞれ “trumped up” は 「(偽の情報によって)でっち上げられた」、”horse crap” は「ばかげた考え」や「たわごと」「でたらめ」、”a load of” は「(主に不愉快なものを指して) 大量の」という意味に解釈できるので、「でっち上げられたひどいでたらめ」といった感じに訳せそうです。

“Load of horse crap” は、このすぐ後で Chuck が「判事にそれを言うのか?」といったことを Jimmy に質問している台詞にも出てきます。

Is that what I tell the judge? “Load of horse crap“?

トラックに積まれた大量の馬糞が目に浮かびます。フォーマルな会話には不向きそうですね。

reading tea leaves

18:30 頃。Kettlemans 一家が拉致されたことについて Jimmy が何かを事前に知っていたのではないかと Kim から怪しまれているときの Jimmy の台詞。この後 Jimmy は、こんな事が起きることくらい想像できたさ、といった内容の弁明を続けます。

I’m reading tea leaves

紅茶占い から来ていると思われるフレーズ、”read the tea leaves” で未来を占うことを意味します。作中の日本語字幕では「ただ先見の明があるだけだよ」となっています。

there are no rats on this ship

21:10 頃。Kettlemans 一家の拉致を知った後で Jimmy が慌てて Nacho に何度も留守電を残しているときの台詞。日本語字幕では「あの件について決して誰にも話してない」となっていますが、rat を含む文の後半にはどういった意味があるのでしょうか。

I have spoken to no one and there are no rats on this ship.

元来 rat は密告者やスパイ、裏切り者の比喩として使われる言葉だそうです。“Rats abandon a sinking ship” 「ネズミは沈みつつある船を捨てる」といったことわざにもそれが表われています。ネズミにはもちろん自分の命が優先なので、船が沈みかけているときは一目散に逃げます。つまりネズミを、忠誠心のない人や簡単に裏切る人をその様子に喩えているのです。このシーンでは「裏切ってないよ」という解釈ができそうです。

また、“rat on something” で密告すること、誰か/何かに対して忠誠でないことを意味する句動詞としても使われます。続く 35:11 頃ではこの句動詞が使われています。Kim が「あの件」について警察に助けを求めるよう Jimmy に提案するものの、そんなことをして Nacho を裏切ったら自分はおしまいだ、と Jimmy が答えるときの台詞。

No way I’m gonna rat on this guy. I will never be safe.

ひとつ前の例では rat が名詞、上の例では動詞として使われることに注意しましょう。

You are the man

02:16 頃。

Come on, I know I haven’t made it easy for you…but you are — You are the man.

“You are the man” で、「あなたはすごい」「君は最高だ」など、なにかを上手にこなすことができる相手を褒め称える意味になります。ちなみに、これを省略した “you da man” という言い方もあります。da はアフリカ系アメリカンの省略スタイルです。

その他のフレーズ

  • 04:00 頃: “do not make a fool out of me.”
    • “make a foof of someone” で someone をばかにするという意味。
  • 27:08 頃: “You set me up.” “I don’t know anything about a setup or another crew.”
    • “setup” にはでっち上げや鷺といった意味があります。”You set me up” で「はめやがったな」。
  • 28:23 頃: “go figure
    • “Go figure” で「不思議だ」と当惑や驚きを表現できます。
  • 29:40 頃: “Give me a break.”
    • DUO 3.0 でもお馴染の台詞。「冗談はよせよ」。

参考

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