似ているけど違う! be used to と used to do それぞれの意味を理解する

英文法
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たまに会話に出没する be used to や used to do は一見似ているため慣れないと混同しがちですが、それぞれ全く違う意味になります。誤解を恐れずに一言で言ってしまえば、前者は「慣れている」で後者は「〜したものだ」です。似ていて混同しがちなら、この機会にどちらも覚えて使いこなせるようになってしまいましょう。

慣れている: be used to / get used to

be used to something で「…に慣れている」という状態を表現できます。「それをすることは新しいことでも変わったことでもない」というわけです。もちろん、否定のかたちにすれば「…に慣れていない」ということになります。

  • I am used to this keyboard. (このキーボードに慣れてる)
  • She was not used to running barefoot last year. (去年は裸足でのランニングに慣れてなかった)

上記の例のように、be used to の後ろには 動詞ではなく名詞や動名詞 を置くことに注意しましょう。be used toto前置詞でありto不定詞の一部ではありません。したがって、後ろに動詞の原形を続けるのは (一見よさそうに見えてしまうかもしれませんが) 間違いとなります。

get used to

be の代わりに get を用いた get used to something で「…に慣れる」ということを表現できます。be used to something によって「慣れている」という 状態 を表現できる一方で、get used to something では「慣れる」という こと に注目しているというニュアンスがあるようです。

  • You will soon get used to it. (すぐに慣れるさ)
  • I got used to this keyboard. (このキーボードにも慣れた)
  • She is getting used to running barefoot. (裸足でのランニングに慣れてきている)

Get と be の関係については、次の記事でも紹介しています:

万能な基本動詞 get のよりネイティブらしい使い方
単に「得る」以外にもいろいろな意味に捉えられる get。根底には「動き」と「手に入れる」イメージがあります。インフォーマルな場では特に、get はより幅広い表現に用いられます。考えた文が単調で困ったときは、万能な基本動詞 get を使うことで、よりネイティブのように自然で、動きのあるいきいきした表現にできるかもしれません。ここでは様々な get の使い方を、具体的な例をまじえて紹介していきます。さまざまな意味の「手に入れる」買うこと、獲得すること、何かを受け取ること、...
Be 動詞や get、have を使った受動態
受け身の文といえばbe動詞を用いた受動態ですが、have を使って「してもらう」を表現することもあります。また、インフォーマルな口語ではbe動詞や have の代わりに get を使った表現方法もよく使われます。こういった表現にも慣れておきたいところです。be 動詞と過去分詞を使った受動態助動詞+受動態 で過去を表現するには完了形を使う助動詞で過去を表現する場合は完了形になります。これは受動態を組合せる場合も同じです。He should have been ...

したものだ: used to do

ではもう一方の “used” について見てみましょう。Use を動詞として使う used to do を使うことによって「…したものだ」「…だったものだ」という文を作ることができます。 to には一般動詞やbe動詞の原形が続きます。

  • I used to play tennis when I was a high school student. (高校生のときはテニスをしていたものだ)
  • There used to be an amusement park here. (ここにはアミューズメントパークがあった)

この used to do / used to be は、現在はもうやっていないが過去にやっていたこと、現在はもうないが過去にあった物事を表現するときに使います。例えば、「(普段から/regularly) テニスをやっている」ということを文にするとき、それが現在のことなら現在形で “I play tennis.” と表現できますが、それが去年のことで現在はもうやっていないのであれば “I used to play tennis last year.” となるということです。

否定や疑問文では do/does ではなく did を使うことになり、過去形の used ではなく use となります。

  • Did you use to play football? (フットボールしてたの?)
  • I did not use to play any sport when I was young. (若い頃には何もスポーツはしてなかったよ)

used to do に似た用法に使える would

Will では表現できない would の役割と使い方 でも紹介しましたが、若干の違いはあるものの、 would も used to do に似た表現に使うことができます。例を見てみましょう。

  • Whenever I couldn’t sleep, I would drink some hot chocolate. (眠れないときはいつもホットチョコレートを飲んだ)
  • My grandfather would often take me to the shore in the mornings. (おじいちゃんはよく朝に海岸へ連れて行ってくれた)
Will では表現できない would の役割と使い方
Will の過去形である would には推測や意志、意向、依頼など様々な使い方があります。ここでは would の使いどころ、will との違いにフォーカスしてまとめてみます。(まだ) 現実になっていない物事の推測Would はその時点でまだ確定していない架空の状況や行動をイメージするとき、また、 will よりも確信の度合いが低い推測に使われます。したがって、文に過去形の would が使われているというだけで過去の話をしていると判断することはできません。I...

参考

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