似ているようで違う some と any の関係と使い分け

英文法
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Some や any は文のなかで不定代名詞や形容詞/副詞としての役割を持っています。英文を作るとき、some や any の使い分けに迷ったことはないでしょうか。両者のうちどちらを使うかは文型によって決まるだけのものではなく、それぞれに異なった意味があります。目的によって正確に使い分けられるようになっておきましょう。

some は肯定文、any は否定文や疑問文によく使う

多くの人が覚えているのがこのルールではないでしょうか。これは確かにその通りで、一般的に some は肯定文、any は否定文や一部の疑問文に使われることが多いです。

  • She brought some cookies.
  • I’d like some more coffee.
  • She did not buy any clothes.
  • Do you have any questions?

Some はポジティブ、any はネガティブなニュアンスに用いられます。では any は肯定文には使えないのかというと、そう一概にも言えません。Any は否定文でなくとも、例えば次のような文にも使われますね。

  • I can do it without any help of others.
  • She refused to eat anything.
  • Anyone can play guiter.

また、疑問文なら常に any を使えばいいというわけでもありません。疑問文では、疑問の答えがポジティブ/ネガティブどちらか話者に分からないときには any になります。その一方で、質問しようとしている話者が明らかに「ある」と分かっている場合や、そう確信しているときには疑問文でも some を使います。同じ理屈で、話者が何かを提供しようと提案するときにも some を使います。

  • Are there any good restaurants in this town?
  • Can I have some more coffee?
  • Would you like something to drink?

any の意味: “It doesn’t matter which”

「何でも」「どこでも」「誰でも」「いつでも」と訳される any は、言い換えれば “It doesn’t matter which” という意味で使われます。

You can take any bus. They all go downtown.

“Let’s go out somewhere.” “Where should we go?” “Anywhere. It doesn’t matter”

We left the door unlocked. Anybody could have come in.

(引用元: Grammar in Use Intermediate Student’s Book 3rd edition UNIT83)

また、一億人の英文法によると any は「選択の自由」を相手に与える表現と説明されています。確かに、”Do you have any ideas?” は「(何でもいいんだけど) アイデアある?」、”I don’t play any sports.” は 「(何であれ) スポーツはしない」といった具合に、それがどんなアイデアなのか、何のスポーツなのかを具体的に想像することは聞き手に委ねられていますね。

some のイメージ

一億人の英文法によると、Some のイメージは「ボンヤリある」。Several のようにはっきりとはしていないけど、「ぼんやり (いくつか/いくらか) ある」という意識が some によって表現できます。

「ぼんやり」のイメージ通り、some は数や量がはっきりしていないときや、具体的な数に関心がないとき、対象をぼやかしたい場合に使われます。また、some を加算名詞と使う場合には、基本的には複数形と結びつく一方で、対象が単数だと分かっている場合には単数形になります。

  • Some people call me Goon. (ぼんやりと何人か / 複数)
  • Some guy told me what you said. (誰かは伏せるけど / 単数)

Somebody / someone / anybody / anyone は単数か複数か

Somebody / someone / anybody / anyone は基本的に単数として扱い、動詞には三単現のSがつきます。

  • Someone plays guitar there on Friday evenings.

その一方で、複数形のように扱う場面もあります。例えば、対象の人物の性別が分からないときは “he/she” や “his/her” と言う代わりに they / them / their などの代名詞を使うことがあります。

  • Someone has forgotten their cell phone. (his/her としての their)
  • If anybody wants to leave their luggage here, they can. (his/her としての their、 he/she としての they)

Their を使いつつも、依然として動詞には三単現のSがついていることに注意してください。

参考

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