スペルと発音の関係にあるルールを覚えて知らない単語に強くなる

発音
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英語は様々な言語をルーツに持つため、同じ発音に対応するさまざまなスペルがあったり、逆に、同じスペルでも発音が異なる場合があります。そのため、発音がわからないときは可能であれば辞書で発音記号や音声を確認するのが最も確実かつ手っ取り早い方法です。一方で、スペルと発音は全く無関係というわけでもありません。綴りに対応する発音やアクセントのルールとして、100%ではないもののある程度の関係性のパターンは存在します。

例外が多くあることを知ったうえで、そういった規則性に則ったルールをある種の目安として覚えておくことで、手元に辞書がないときや会話中など辞書を引く余裕のないときに役立ちます。未知の単語に出会ったときの読み方の指針がわかっていれば、迷っている時間を減らしてとりあえずは読み進められるので、学習の効率が上がることを期待できます。文字のつづりと発音の関係性に焦点をあてた学習アプローチとして Phonics (フォニックス) があります。ここではいくつかの代表的なルールを紹介します。

発音記号の読み方については、次の記事で紹介しています。

発音記号を覚えよう -- 辞書の IPA (国際発音記号) の読み方
単語の正しい発音がわからないとき、どうしていますか? もしも音を聞ける環境にいる場合は、インターネットで検索して実際に発音している音を聞くのがてっとり早い方法の一つです。ただ、その場合は音が正しく聞き取れていることが前提となります。たいていの辞書には発音記号もついていますから、不安な場合はそれも確認すると良いでしょう。多くの辞書では単語の発音を IPA (国際音声記号) という記号で表現しています。これは、英語以外にも様々な言語の発音を表記するための記号です。ここでは、この ...

音節について

スペルと発音のルールを理解するには、まず、単語を複数の音節 (シラブル) に分けられることを知る必要があります。 音節とは、母音を中心とした音のまとまりの単位 です。単語を辞書でひくと、syl·la·ble のように · で音節で区切られて表示されていることがあります。たとえば syllable なら syl / la / ble で3つの音節があるということです。それぞれの音節に母音が含まれていますね。このように、ある単語の発音は母音ごとにより細かく分けることができ、それらひとつひとつを音節と呼びます。

母音の発音ルール

単語中の母音は主に a/e/i/o/u 、ときどき y/w で表記されます。同じ母音でも、短母音か長母音かによって発音が異なります。例えば、take (テイク) の a と tap (タップ) の a は、同じ発音ではありませんね。これらを整理すると、それぞれの発音は次のようになっています。

文字短母音 (カナ)長母音 (カナ)
a/æ/ (ア)/eɪ/ (エイ)mat v. mate
e/ɛ/ (エ)/iː/ (イー)pet v. Pete
i/ɪ/ (イ)/aɪ/ (アイ)twin v. twine
o/ɒ/ (オ)/oʊ/ (オウ)not v. note
u/ʌ/ (ウ)/juː/ (ユー)cub v. cube

この表は https://en.wikipedia.org/wiki/Vowel_length の情報を元に作成しました。短母音と長母音の (カナ) は実際の発音とは異なりますが、あくまで参考として載せています。

では、この短母音と長母音の違いを踏まえたうえで、スペルと母音の発音の一般的な関係について見ていきましょう。

音節が e で終わる場合

音節が e で終わる場合、ひとつ手前の母音は長母音の発音となります。また、音節の最後の e は発音しません。以下の例では、アンダーラインを引いた e の手前の母音 (太字) は長母音です。

  • make
  • pete
  • lite
  • hope
  • luke

音節に2連続する母音がある場合

音節に2つ連続する母音がある場合、最初の母音は長母音の発音となり、続く母音は発音しません。

  • pain
  • season
  • goat
  • rescue
  • say
  • peach

ただし oi/oy/ou/ow/au/aw/oo のような二重母音にはこのルールは適用されません。

音節が母音で終わり、かつそれが唯一の母音であるとき

音節が母音で終わり、かつそれが唯一の母音であるとき、その母音は長母音の発音となります。このような音節を開音節といいます (対義語は閉音節です)。

  • paper
  • me
  • open

母音 i/o の後ろに子音が2つ連続して続く場合

母音 i/o の後ろに子音が2つ連続して続く場合、それらの母音は長母音の発音となります。下の例では、アンダーラインを引いた箇所が連続した子音ですので、その手前の母音 (太字) が長母音となります。

  • find
  • mold

子音の発音ルール

e/i/y が続く子音

c に e/i/y が続く場合、c の発音は s (k ではない) になります。

  • cell
  • city
  • cyber

g に e/i/y が続く場合、g の発音は j (g ではない) になります。

  • gem
  • giant
  • gym

母音に囲まれた si

母音に囲まれた si は sh ではなく zh の発音になります。次の例では、母音 (アンダーライン) に囲まれた si (太字) が該当します。

  • vision
  • Asia

アクセントについてのルール

英語の会話をスムーズにできるようになるには、発音の他にアクセントの習得が欠かせません。アクセントがなぜ必要かの説明と、一般的なルールについては、以下の記事で紹介しています。

アクセントを意識して英会話の「?」を無くす - ストレスする位置の一般的なルール
アクセントを意識できるようになることで、発音だけでなくリスニング力も向上します。この記事で紹介する「ストレス (強勢アクセント)」とはセンテンスの一部の単語や、単語の一部の音節を長く、はっきり、高いピッチで発話することです。単語を発音するときに間違った場所にストレスを置いてしまうと、聞き間違えられてしまったりします。また、適切なストレスの位置を知らないことで、ネイティブの話す英語をうまく聞き取れないこともあるでしょう。ここでは、なぜアクセントの違いでそういった不都合が生じるか...

参考

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