3年分の総復習をできるよう中学英語のアウトラインをまとめました。英語学習の基礎となる中学英語を一気におさらいして、忘れている箇所がないか、または自分の弱点がどこかを確認していきましょう。
文には動詞がある
文にはふつう動詞が含まれます。
- I speak English.
- She runs.
2つ目の例のように、主語が三人称単数の場合は動詞には s がつきます (run → runs )。これを3単現のSと呼びます。ただし、語尾が o
ch
sh
s
である動詞は es、子音 + y
である動詞は y を i に変えて es をつけます。また、単語によっては have → has のように、末尾にsがつくのではなく独特の変形をするものがあります。
動詞には、大きく分けてbe動詞とそれ以外の一般動詞があります。Be 動詞の文は 主語 + be動詞 + 補語 (名詞や形容詞)
のかたちから成り、主語
と 補語
をイコール (=) の関係で結びつける働きをします。
- She is busy. (she = busy)
- I am a teacher. (I = a teacher)
原形である be は、主語や時制によって次のように変化します。
主語 | 単数/複数 | 現在 | 過去 | 過去分詞 | 例 |
---|---|---|---|---|---|
一人称 | 単数 | am | was | been | I am (was) |
一人称 | 複数 | are | were | been | We are (were) |
二人称 | 単数/複数 | are | were | been | You are (were) |
三人称 | 単数 | is | was | been | She is (was) |
三人称 | 複数 | are | were | been | They are (were) |
一般動詞には自動詞と他動詞があります。他動詞には目的語が続きます。目的語は、動詞の動作の対象です。
- We talk. (talk を自動詞として使っている)
- I like cats. (like は他動詞なので目的語が必要)
“talk” のように、同じ動詞でも自動詞と他動詞どちらにも使われるものがあります。
品詞の種類と役割
一口に単語といっても、さまざまな役割があり、その役割ごとにグループに分類されます。このようなグループのことをまとめて品詞と呼びます。品詞には、次のようなものがあります。
品詞 | 説明 | 例 |
---|---|---|
動詞 | 動きや状態を表わす | play, like, be |
助動詞 | 動詞の意味を助ける | can, will, must |
名詞 | 物事を表わす | ball, cat, tree |
代名詞 | 名詞の代わりになる | I, she, this |
形容詞 | 名詞を修飾する | kind, red, beautiful |
副詞 | 形容詞や副詞、動詞などを修飾する | quite, very, surprisingly |
冠詞 | 名詞の意味を明確にする | a, an, the |
前置詞 | 名詞の前に置く | in, of, from |
接続詞 | 文をつなぐ | and, because, when |
間投詞 | 感嘆詞/感情を表わす | well, gee, alas |
中でも動詞は、基本的に全ての文に含まれる重要な品詞です。
名詞と代名詞
名詞には cat のように数えられるもの (加算名詞) と water のように数えられないもの (不加算名詞) があり、数えられる複数のものを表現する場合は複数形にします。複数形にするには、名詞の末尾に s をつけます。名詞の語尾が ch
sh
s
x
である場合は es をつけます。また、語尾が 子音 + y
であるときは、 y を i に変えて es をつけます。これらの規則に当てはまらないものものもあります。
- dog → dogs
- dish → dishes
- city → cities
- tooth → teeth
数えられる不特定の名詞を単数で扱う場合、a/an などの冠詞をつけて使います。母音で始まる名詞の場合は冠詞が an になります。
- I have a dog.
- I boiled an egg.
特定の人物の名前や場所を指す名詞を固有名詞といいます。固有名詞は普通、Alice や Tokyo のように頭文字が大文字になります。
代名詞は名詞の代わりとなる品詞で、文脈や話し手などによって具体的な対象が決まります。表中の Alice は固有名詞の場合の例です。
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 |
---|---|---|---|
I | my | me | mine |
you | your | you | yours |
he | his | him | his |
she | her | her | hers |
it | its | it | – |
we | our | us | ours |
they | their | them | theirs |
Alice | Alice’s | Alice | Alice’s |
形容詞と副詞
形容詞は名詞を修飾し、副詞はその他の品詞を修飾します。
- The project has many problems. (形容詞)
- Carol bought a beautiful picture. (形容詞)
- Bob often breaks his promises. (副詞)
- She swims fast. (副詞)
- He is a very brave person. (副詞 + 形容詞)
文のかたち
ここまでのおさらいを元に、中学英語で学ぶさまざまな文のかたちを復習していきましょう。
5文型
5文型は SV/SVC/SCO/SCOC/SVOO で表わされる5つの文のかたちでした。それぞれの文字は次のように品詞の略になっています。
文字 | 品詞 |
---|---|
S | 主語 (Subject) |
V | 動詞 (Verb) |
O | 目的語 (Object) |
C | 補語 (Complement) |
5文型の名前はそのまま文のパターンを表しています。例えば SV は主語と動詞から成る、という具合です。5つの文型について、実際の例を見てみましょう。
文型 | パターン | 例 |
---|---|---|
SV | 主語 + 動詞 | She runs. |
SVC | 主語 + 動詞 + 補語 | He is a programmer. / It sounds good. |
SVO | 主語 + 動詞 + 目的語 | You betrayed us. / I love her. |
SVOC | 主語 + 動詞 + 目的語 + 補語 | Alice named the dog Ein. |
SVOO | 主語 + 動詞 + 目的語 + 目的語 | Bob gave Carol a book. |
進行形
be 動詞 + 動詞-ing
のかたちで「○○している」「○○していた」という表現になります。このかたちを進行形といいます。ふつうは動詞に ing をつけるだけですが、語尾が e
で終わる動詞の場合は e をとって ing をつけます。
- They were cleaning the whole house all day yesterday. (clean → cleaning)
- Dave is writing a letter. (write → writing)
過去形
過去の動作や物事を表現するには、動詞を過去形にします。過去形は不規則に変化するものもありますが、多くの動詞は 末尾に ed をつけることで過去形になりますまた、語尾が e
で終わるものには単に d を、子音 + y
で終わるものは y を i に変えて ed を、アクセントのある単母音 + 子音
で終わるものには同じ子音をひとつ足して ed をつけます。
- He played soccer yesterday. (play → played)
- She studied hard. (study → studied)
- I wrote a new poem. (write → wrote; 不規則動詞)
過去形の文では、3単現のSはつきません。
Be 動詞の過去形は次のように対応しています。
現在形 | 過去形 |
---|---|
am | was |
is | was |
are | were |
- You were a high school student when the first time we met.
- I was studying last night.
過去形の疑問文や否定文は、一般動詞の場合は do/does の過去形 did と動詞の原型を用いて表現します。否定文では原型動詞の前、be 動詞の後に not をつけます。
- Did she study hard? — Yes, she did. / No, she didn’t.
- I did not (didn’t) play soccer yesterday.
- Was it a dream? — Yes, it was. / No, it wasn’t.
- He was not (wasn’t) ready when the bus came.
完了形
現在完了形によって、過去から現在までの時間の流れを表現できます。中学校では、現在完了形によって次のような3つの意味合いを表現できると習います。いずれも、過去の出来事が現在に影響していることを完了形によって表現している/現在とのつながりを示している、という意味では共通していますね。
- 完了/結果: 今○○したところ/してしまった、という過去の出来事が現在に影響を与えている
- 継続: 過去に始まって、現在も続いている
- 経験: ○○をやったことがあるという経験が (現在) ある
have + 過去分詞
のかたちで現在完了形となります。主語が3人称単数の場合は、 have の代わりに has となります。動詞の過去分詞形はしばしば過去形と同じことがありますが、不規則に変化するものも多くあります。例えば、be/do の過去分詞はそれぞれ been/done です。
- He have already had lunch.
- She has lived here for 10 years.
- I have been to Canada.
現在完了形を疑問文のかたちにするには、 have/has の主語の手前に移動します。
- Have you finished your lunch yet? — Yes, I have. / No, I haven’t.
否定文のかたちにするには、 have/has の後に not を追加します。
- She has not finished her task yet.
疑問文
一般動詞の文は、do/does を動詞を主語の手前に起き、動詞を原形にすることで疑問形にできます。Be動詞の場合は、be動詞を主語の手前に移動します。
- Do you speak English?
- Are you ready?
疑問詞を用いることで、さまざまな疑問文をつくることができます。
疑問詞 | 用途 | 例 |
---|---|---|
what | 何 | What is this? / What do you want? |
which | どれ | Which color do you like? |
who | 誰 | Who teaches you English? |
whose | 誰の | Whose boat is that? |
when | いつ | When do you sleep? |
where | どこ | Where do you work? |
why | なぜ | Why is she crying? |
how | どうやって | How did you unlock the door? |
否定文
一般動詞の現在形の文は、動詞の手前に do not または does not を置くことで否定のかたちにできます。Does を使うのは主語が3人称単数のときです。Be 動詞の場合は、be 動詞の後に not をつけます。
- She does not (doesn’t) eat breakfast.
- I don’t believe in a lot of things, but I do believe in duct tape.
- You are not my father.
また、never や no を使うことでも否定文をつくることができます。
- He never eats coriander.
- I had no choice.
注意点として、否定文に同意するときは否定のかたちで返さなければなりません。
- I’m sure you didn’t do your homework yesterday.
- うん、宿題しなかった: No, I didn’t…
- いや、宿題したよ: Yes, I did!
命令
主語のない動詞から始まる文で命令のかたちになります。
- Brush your teeth and go to bed.
- Do not touch me.
- Please close the door.
冠詞
数えられる名詞で、不特定の1つのものを指すときには不定冠詞 a をつけます。そのとき、名詞が母音で始まる場合には a ではなく an を使います。不特定のもので、複数であったり数えられないものには不定冠詞はつきません。
- She bought a book.
- I have an idea.
- I have some suggestions for you.
- She likes animals.
文脈から特定できるものを指すときには1つでも複数でも定冠詞 the をつけます。
- However, the book was too difficult to read in a single day.
- The sun sets in the west.
受け身
be動詞 + 過去分詞
で受け身の文を作ることができます。
- His wallet was stolen.
- The picture is painted by Fox.
比較
形容詞や副詞の比較級を使って、あるものを他と比較する表現ができます。比較は 比較級 + than + 比較の対象
というかたちになります。
- Alice runs faster than Bob.
- Carol is smarter than Dave.
- This flower is more beautiful than that one.
比較級は、基本的には次のような方法でつくります。
- 形容詞/副詞の末尾 に er をつける (例: fast → faster)
- 単語が比較的長い場合、手前に more をつける (例: beautiful → more beautiful)
また、最上級を使った the + 最上級
のかたちでいちばんであることを表現できます。
- Eve is the smartest in this class.
- This one is the most interesting in these books.
最上級は、基本的には次のような方法でつくります。
- 形容詞/副詞の末尾 に est をつける (例: smart → smartest)
- 単語が比較的長い場合、手前に most をつける (例: interesting → most interesting)
as 形容詞/副詞 as
で、あるものと他のものが同じくらいであることを表現できます。ここでは形容詞/副詞は原級のままです。
- Frank studies as hard as Grace.
- Heidi is as tall as I.
助動詞を使った文
助動詞と動詞の原形を組み合わせることで、「○○するだろう」「○○できる」「○○しなければならない」のような表現ができます。
助動詞 | 用途の例 | 例文 |
---|---|---|
will | するだろう | I will do it. It will rain tomorrow. |
can | できる | I can speak English. |
must | しなければならない | You must do your homework. |
may | してもよい | You may sit down. |
shall | しましょうか | Shall I bring you something to drink? |
疑問文にするには助動詞を主語の手間に置きます。
- Will you come tomorrow? — Yes, I will. / No, I won’t.
- Can you speak English? — Yes, I can. / No, I can’t.
否定文にするには、助動詞と動詞の間に not を置きます。
- I won’t do that again. (won’t: will not)
- She cannot speak English. (can not はふつう cannot や can’t と表現する)
to不定詞/動名詞/分詞
to + 動詞の原形
で名詞や形容詞、副詞として使うことができます。
- I like to clean my room. (名詞的用法)
- He needs something to eat. (形容詞的用法)
- She went to the office to have a meeting. (副詞的用法)
動詞の語尾に ing をつけることで、名詞として使うことができます (動名詞)。
- I like speakang English.
- Listening to English conversations is challenging.
動詞の語尾に ing をつけた形で、名詞を修飾することができます (現在分詞)。
- A barking dog made the baby cry.
- The dog barking in the park is Judy.
過去分詞を用いて名詞を修飾することができます。
- Look at that broken window.
- These are the saddles stolen by the boy.
前置詞
前置詞と名詞を組み合わせることで、形容詞や副詞として使うことができます。
- The cat on the roof is my pet. (形容詞的用法)
- We met at the library. (副詞的用法)
自動詞と前置詞を組み合わせることで他動詞のようなはたらきをします。
- I waited for Mallory.
- She depends on her parents.
接続詞
接続詞は文や句をつなぐはたらきをします。
- He broke his new PC, and he bought a new one.
- He broke his new PC, but he didn’t care.
- He is sad because he has broken his new PC.
- I think that he is smarter than you.
- I was a student when he was born.
付加疑問文
付加疑問文によって、話者が答えを予測していることを表現しつつ相手に疑問を投げかけることができます。日本語で言えば「〜だよね?」といった訊き方に近いです。付加疑問文では、平叙文の直後にカンマで区切って直前の文を否定するかたちの節が続きます。そのとき、通常の疑問文のように倒置が起こります。例を見てみましょう。
- You are thirsty, aren’t you? (のど渇いてるよね?)
- Yes, I am. (渇いてます)
- No, I am not. (渇いてません)
- You didn’t do your homework yesterday, did you? (宿題やらなかったでしょ?)
- Yes, I did! (やったし!)
- No, I didn’t. (やってないです)
付加疑問文には通常の疑問文と同様の方法で答えます。日本語と違い、答えるときの肯定/否定は疑問文そのものに対するものではなく、疑問文の動詞に対するものになります。上の2番目の例の場合、日本語だと「昨日宿題しなかったでしょ?」「いや、やったよ?」というやりとりが可能ですね。うっかりそれと同じ感覚で英語でも “No, I did.” と返してしまうと、単純な Yes/No としては文法的におかしなことになってしまいます。
間接疑問文
疑問詞で始まる節を know や understand などの他動詞の目的語のように使うことができます。
- I don’t know who she is. (彼女が誰なのか知らない)
- I couldn’t understand why she was crying. (彼女がなぜ泣いていたのか理解できなかった)
知覚/使役構文
知覚構文によって、「○○が××しているのを見た/聞いた」という表現ができます。知覚構文は 目的語 + 動詞-ing
や 目的語 + 動詞の原形
というかたちになります。
- I saw Michael playing soccer yesterday.
- I heard Niaj sing a song in the garden.
使役構文によって、「○○に××させる/してもらう」という表現ができます。たとえば、have や make の後に 目的語 + 動詞の原形
が続く次のような文です。
- I made her go to school.
- I had him make some coffee*
関係詞
関係代名詞を使うことで名詞を詳しく説明できます。次の例では、who や which に続く節で、つまり直前の名詞 (先行詞) を修飾しています。
- The boy who is walking with Olivia is Oscar.
- The car which is parked there is mine.
これらの例のように、対象が人である場合には who、物や動物である場合には which を用います。また、どちらの場合も who/which の代わりに that を使うことができます。
- The boy that is walking with Olivia is Oscar.
- The car that is parked there is mine.
ここまでの例では、who/which/that は節の中で主語の役割をしていました。これを、主格の関係代名詞といいます。関係代名詞には、目的格の関係代名詞もあります。
- The person who (whom) I met yesterday was very kind.
中学英文法の参考書
トリセツシリーズやくもんの中学英文法などを手元に置いておくと、ちょっと復習したいときに便利です。